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私の留学体験記その3:アパートシェア初めの3ヶ月

留学スタート!「スペイン語で言われていることが分からない」

例えば、駅で電車のチケットは買える。お店で買い物は出来る。でも何か質問されるとまったく分からない。

私は飛行機代をケチって、東京-バレンシアではなく、東京-バルセロナ間の航空券を購入し、バルセロナで1泊、翌日電車(スペイン国鉄RENFEの特急)でバレンシア入りしました。電車のチケットは、オンライン購入なんてない時代なので直接窓口へ行き当日購入。チケットはすんなり購入出来たけれど、あの時、「次のバレンシア行きのチケットは完売だよ、どうする?」なんて聞かれたらちんぷんかんぷんだったに違いない。

同居人R君とA君

R君もA君も大学生、スポーツ大好き、友達と騒ぐの大好き、かわいい彼女がいて、勉強は…面倒だけどやらなきゃねって思っている普通の大学生でした。A君は特にサッカーが得意で、学業のかたわら2部リーグBか、3部でプレーしていました。

スペイン語が出来なくてもアイルランド留学時代のお友達R君の家でのアパートシェアなので、R君とは英語でもOK。でも、もう一人の同居人A君の英語力はほぼゼロ。大学生なのにこんな単語も知らないの?? どうやって大学入試を突破したの?? というレベルなのでした。スペインで生活すると驚くのがスペイン人の英語力です。英語が出来る人が本当に少ない。最近は「英語って大事」という風潮なので積極的に英語を勉強する人や話せる人も増えましたが…ヨーロッパ=英語が通じるではないのです。

でもこんなA君、堂々と履歴書には「英語レベル:中級」と記入。しかも私に、「中級って書いてもいいかなぁ」と聞いてくる。恐るべしスペイン人。

余談ですが、スペイン人には日本人=英語出来るって思っている人がたくさんいます。最先端の国=英語出来るという図式が出来ているようですが、すごい思い込みです。スペイン人と日本人の英語力なんて大差ないよって言うと驚かれます。

水曜日は英語の日&A君とのIntercambio

当時愛用していた辞書。知らない単語にマークをつけていました。A君は、R君と私が英語を話すのに、自分はしゃべれないと焦ったのか、「毎週水曜日は英語の日」にしようと提案してきました。アパート内では英語だけをしゃべる日で、スペイン語は禁止の日です。

普段はタダでIntercambio(インテルカンビオ、語学エクスチェンジレッスンのこと)をさせてもらっている…というか、一方的にスペイン語を教えてもらう立場なので、A君の英語学習に付き合うことにしました。

R君は、英語がそこそこ出来るので、A君が初歩的なことを質問し始めると退屈なのか、ふらーっとどこかに行ってしまったけれど笑。

当時の私は居間で勉強をしていたんですが、勉強しているとA君がやってきて「英語の日」ではなくても色々話かけてきます。私がスペイン語分からなくても本当に根気よく質問してくるし、何度も同じ事を繰り返して教えてくれる。二人とも各自辞書を持ち出して単語を調べまくりながらの会話です。二人の共通語というのはないので(私のスペイン語レベルとA君の英語レベルはどちらも超初級)とっても勉強になりました。

順調にスタートした留学生活のように見えますし、実際彼らのお陰で楽しく&すんなりとスペイン生活に慣れたけれど、それでも最初の10日間ぐらいは毎日疲れ果てて夜10時には就寝。慣れない言葉を詰め込まれて頭がパンクしたんでしょうね。体調は崩さなかったけれど、毎日10時間以上睡眠を取っていました。アイルランド留学の時も同じ現象が起きたので、どうやら私のストレス解消法や疲れを取る方法は寝ることのようです。これから留学される方、特に初めの1ヶ月は無理をしないで自分のペースで生活して下さいね。留学を成功させる秘訣は、体調を崩さないことと、生活に慣れることです。

シェアアパートでの料理、掃除、etc.

そういえば、「火曜日はマカロニの日」というのもあった。

同居人達は毎週末バレンシア市から1時間半弱の内陸の街に帰省(スペイン人は家族命ですから)し、お母さんがタッパーに入れたご飯や食材を持って帰ってきます。

A君は毎回10個のタッパーを持ち帰ります。平日の昼食と夕食の分で、さらに洗濯物までお母さんにお願いしていました。R君のタッパーご飯は2~3日分ぐらいの量で、それ以外は自炊をしていました。洗濯やアイロンも基本的に自分でやっていました。なんだかA君の行動が異常に見えるけれど、これ普通の事です。スペインでは30歳過ぎた子供が実家にいるのは当たり前だし、仕事をしていても家賃は実家に入れないのが普通。親はそれが当たり前の事なので、出来る限り甘やかし続けます。日本人や北ヨーロッパ人から「自立していない」、「甘えすぎで気持ち悪い」なんて言われても何のそので、家族命。「自立をしないのが普通」というのは結構カルチャーショックでした。

そんな彼らでしたが、なぜか火曜日の昼食はマカロニを作り、みんなで一緒に食べると言うのが決まりでした。この材料だけは一緒スーパーに買い出しに行って3人で折半。家から学校まで徒歩30分の距離だった私は、家に到着するのが一番遅く、毎週火曜日の昼食は彼らが作ってくれた熱々出来たてマカロニを食べるだけという素晴らしい環境でした。

掃除分担はゆるやかなもので、大体私が週末にがーっとまとめてやっていました。金曜日のお昼頃~日曜日の夜まで同居人達はいないので掃除もしやすい。みんな料理も簡単な事しかしないし、居間にも私物は置かないので掃除は楽でした。平日はR君がたまにお掃除。A君は掃除しません。これだけはR君ちょっと怒ってたな、あいつは家のこと何もしないって。

「火曜日はマカロニの日」以外は、私は自炊ですが、和食の材料なんて全然日本から持ってこなかったので、適当にお肉や魚を買って焼き、サラダを食べて終了です。初めの3ヶ月はスペイン語を勉強するのが最優先で、人生で初めて食べる事がそれほど重要でない日々を過ごしました。お米が食べたくなったら、学校の友達と安い中華に行ったり、家の近くのお総菜屋さんで安いパエリアを買って食べたり。

私が留学生活をスタートしたのは1999年。まだまだ日本食は身近ではなく、田舎(失礼!)出身の彼らは日本食を食べたいとリクエストしてくることはなかったけれど、唐揚げだけは大好物でした。スペイン人で唐揚げ嫌いな人に会ったことありません。偏食気味の私のスペイン人姪っ子も唐揚げは大好物です。

当時は「日本食って何か気持ち悪い(生魚を食べるから)」と言われることもしばしば。スペイン人はこういうコメントをしたら相手が傷つくんじゃないかな、という想像力に欠けた人が若干多めなのでイチイチ腹を立てていては疲れます。今は日本食はブームだし、こんなコメントは減りましたが、私は今では「スペインってカタツムリ食べるよね、気持ち悪い」と言い返しています。当時はカタツムリという言葉を知らず言い返せなくて悔しかった笑。

学校の友達やシェアメイトとホームパーティの機会も多い留学生活では、巻き寿司をマスターしておくとパーティの時に役立ちますよ、特に海苔が外側に出ていない、裏巻きが人気です。

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盛 千夏

このサイトについて

スペイン在住15年のスペイン留学専門エージェント。バレンシアで語学留学中にバルセロナで仕事を見つけ、引っ越し。
バルセロナでスペインの労働許可を取得し、日本の製薬会社が顧客の医療系出版社で4年間日本向けプロジェクトを運営。
2008年から再びバレンシア在住。日本食レストランのホール責任者→スペイン人向けの英語学校秘書→スペイン語学校のコミュニティマネージャーを経て、スペイン専門の留学エージェントとして独立。
家族はIT技術者のスペイン人夫と猫2匹。

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